東大を受験する理系の人にとって、センターの社会科目は厄介です。
東大では、センター試験の合計900点を110点に圧縮して、二次試験440点と合わせた合計550点で競います。
つまり、センター社会科目の配点は550点中、100÷900×110=12.22点。つまり2.44%なのです。
こんな僅かな配点の科目に時間をかけたくありませんよね?ましてや二次試験では全く使わない科目です。
しかし、特に理科一類の人は気を付けないといけないのが「足切り」です。
理科一類での足切りラインは、ほぼ毎年、センター試験900点満点中700点台になります。二次試験への影響がほとんどない社会科目ですが、そこで50点も落としたりすると、足切りに引っかかる可能性が高くなってしまいます。
やはり、センター試験社会科目は、時間をかけず効率良く勉強して8割を確保したいところです。
ここでは、センター世界史満点を取った私の経験に基づき、センター世界史の最も効率の良い勉強法を紹介したいと思います。
まず、受験勉強の内容に入る前に、高校1・2年の過ごし方についてです。
世界史の授業中は当たり前ですが、ちゃんと授業に耳を傾けノートなどを取って、必要だと思うことやインパクトに残ったことはメモしてください。
メモを取ると良いことがたくさんあります。
①ボーッとする暇がなく嫌でも頭が働く。
②その時点で授業内容を整理できる。
③後から見返せる。
など。
そして、定期試験では90点以上取ってください。取れなくても仕方ないのですが、90点以上取るつもりで勉強してください。丸暗記でも何でも構いません。一旦その試験範囲の内容を記憶したということが大切なんです。
1・2年生の間、このように、授業はしっかり聞いて、試験では90点以上取って来ました。さぁ、3年生になりました。この時点では、1・2年の内容の大部分を忘れていても構いません。一旦覚えたことがあるということが重要なのです。
学校で授業とは別に講習などが始まるでしょうか?そのようなものがある場合は、世界史の講習を受けて、今まで習った範囲を復習していってください。そのようなものがない場合は、自分でノートを見返して復習するなり、予備校の夏期講習を受けるなりしてください。
ある程度復習すれば、模試で70点台、悪くても60点台取れるようになっているはずです。
さぁ、秋になりました。このままではまずいです。ここから追い上げていきます。用意するべきは、世界史の重要事項がまとまった手帳サイズ、百数十ページほどの用語集。それを毎日20ページ音読してください。その際、時代背景、人物関係、理由など、状況を整理しながら音読することを意識してください。それだけで良いのです。自然と脳に世界史の流れが染み付いてきます。
12月になりました。世界史過去問のアプリをインストールしましょう。全部で10回分はあるので、うまい具合に数日に1回のペースで解いていきます。
この1回を大切にしてください。ただ解いて答えを書くだけではダメです。過去問の文中に出てくる世界史用語、そして、選択肢に出てくる全ての世界史用語について口で説明できるか確認しながら解いていってください。説明できなければ、いらない紙に書き留めておき、過去問を解き終わったらすぐ用語集で調べる、というのを繰り返します。
これを繰り返すとみるみる過去問の正答率が上がります。なぜなら、センター試験というのは過去に出題された問題を流用しつつ少しアレンジを加えて似たような問題に作り替えて出題されているからです。
私は、この方法で、センター試験直前の3回の過去問演習(もちろんアプリ)で、2問間違え→1問間違え→0問間違えと成長し、本番でも満点を取ることができました。
以上の方法で満点を取れることは保証できませんが、時間を有効に使いつつ8割、9割は取れるようになると確信しています。