圧力によって生じる力とモーメント

圧力によって生じる力とモーメント

 

準備

\(\vec{t}\) を \(\vec{t}=\vec{n}\times\vec{k}\) と定めます。

ただし、\(\vec{n}\) は翼型輪郭外向きの単位法線ベクトル

\(\vec{k}\) は紙面垂直手前向きの単位ベクトルです。

\(\vec{t}\) の \(x\) 軸に対する角度を \(θ\) とすると、

$$\vec{n}=-\sin{θ}\vec{i}+\cos{θ}\vec{j}$$

$$\vec{t}=\cos{θ}\vec{i}+\sin{θ}\vec{j}$$

と表せます。

 

圧力によって微少部分 \(dl\) に働く力は、

$$-p\vec{n}dl$$

です。

 

したがって、これを積分すると、圧力が翼全体に及ぼす力は、

$$\vec{F}=-\oint_{airfoil} p\vec{n}dl$$

 

今、

$$dx=\cos{θ}dl$$

$$dY=\sin{θ}dl$$

と表せて、

微少合力は

 

$$\begin{align}\vec{dF}&=-p\vec{n}dl\\&=p(\sin{θ}\vec{i}-\cos{θ}\vec{j})dl\\&=p\left(\frac{dY}{dx}\vec{i}-\vec{j}\right)dx\end{align}$$

したがって

$$\begin{align}\vec{F}&=\oint_{airfoil}p\left(\frac{dY}{dx}\vec{i}-\vec{j}\right)dx\\&=\int_c^0p_l\left(\frac{dY_l}{dx}\vec{i}-\vec{j}\right)dx+\int_0^cp_u\left(\frac{dY_u}{dx}\vec{i}-\vec{j}\right)dx\end{align}$$

ゆえに

力の \(x\) 方向成分、 \(y\) 方向成分は、

$$\begin{align}F_x=\int_0^c\left(p_u\frac{dY_u}{dx}-p_l\frac{dY_l}{dx}\right)dx\end{align}$$

$$\begin{align}F_y=\int_0^c\left(p_l-p_u\right)dx\end{align}$$

となります。

モーメント

モーメントについて、時計回りを正とします。

微少部分に働く力が及ぼす、前縁(Leading edge)回りのモーメントは、

$$dM_{l.e.}=xpdx+Yp\frac{dY}{dx}dx$$

これを積分して、前縁(Leading edge)回りのモーメントは、

$$M_{l.e.}=\int_0^c\left[p_u\left(x+Y_u\frac{dY_u}{dx}\right)-p_l\left(x+Y_l\frac{dY_l}{dx}\right)\right]dx$$

前縁付近では \(Y\) が小さく、それ以外の場所では、傾き \(\frac{dY}{dx}\) が小さいので、

$$M_ {l.e.}\approx\int_0^c(p_u-p_l)xdx$$

と近似できます。