道端で85,000円拾った話


私は大学2年生の時三鷹市に住んでいました。

その日は、2限から授業があり、起きたのは8時頃だった気がします。

朝ジョグをしてもギリギリ2限に間に合うと思い、いつものコースを走っていました。ジョグコースの後半、歩道を走っていると、バス停付近に何かが落ちているのに気が付きました。通りすがりに見てみると、お札だということが分かりました。しかも何枚も。現場を数メートル通り過ぎたのですが、ちょっと考えて現場に戻りました。

よく見てみると、万札が8枚、五千円札が1枚でした。「どういうシチュエーションでこんな大金落とすんだよ!」と心の中でツッコミを入れずにはいられませんでした。

周りには人が2人。バス停でバスを待っています。お札の存在に気付いているはずなのですが、全くこちらを向こうとしません。「あなたの物ではないですよね?」という素振りを見せながら、私はそれを持ち去りました。

これはワンチャン自分の物になるかもしれないという期待に胸を躍らせながら、最寄りの交番へ。

 

 

2限に間に合わなくなるのは確実でしたが、大金を目の前にするとそんなことどうでもよくなります。

交番に行くとすぐに対応してくれました。

落ちていた場所・拾った時間等を説明し、自分の情報も含めて書類に書きました。

その後、拾った人の権利について説明されました。

具体的に言うと、拾った人には、

[1]3カ月以内に持ち主が現れなかった場合、落し物を引き取る権利

[2]3カ月以内に持ち主が現れた場合、持ち主からお礼(報労金、5%以上20%以下の額)を受け取る権利

があるそうです。

[2]の額については持ち主と拾った人で話して決めるようです。

 

この2つ権利をそれぞれ放棄するかしないかについて問われました。

まず、1の権利について。ここで「放棄します」って言ったらかっこいいだろうな~と思いながらも、自分の心に素直に従い「保持しておきます」と答えました。

次に、2の権利について。額はそれなりに少なくなるので、持ち主と話し合いまでしてもらうか迷いましたが、一応保持しておくことにしました。

 

もし、3カ月以内に持ち主が見つかれば、持ち主から私に連絡が入り、その後、お礼の額を相談するようです。

 

3カ月以内に持ち主が現れなければ、85,000円を受け取りに行くことになります。

この受け取り場所ですが、1,000円以下なら交番、10,000円以下なら警察署、それより大きい額なら飯田橋にある遺失物センター、と決まっているようです。

 

以上の説明を聞き、「拾得物件預り書」を受け取り、交番を後にしました。ここから、85,000円を待つ日々が約90日間続きました。

しかし、冷静に考えて、お金を裸で落とした人はどうやって自分のものであることを証明するのでしょうか?「記番号」を覚えているはずもありませんし、場所と時間と金額がほぼ一致していれば証明になるんでしょうかね?

 

結局、3カ月間、電話はかかってこなかったので、遺失物センターに受け取りに行く前に、本当に持ち主が現れなかったのか問い合わせてから、飯田橋に向かいました。

遺失物センターの窓口に着いて要件を伝え、「拾得物件預り書」と身元の分かるものを提示すると、数分で85,000円が出てきました。受け取ったサインを書いて、その場を後にしました。

受け取りが相当スムーズだったことには驚きました。

 

何はともあれ、道端で85,000円を拾うことで合法的に自分のものにすることができました!

ジョギングも捨てたものではないですね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


「道端で85,000円拾った話」への2件のフィードバック

    1. 85,000円を拾ったのはだいぶ前の話なのでそれは募金できませんでしたが、載せていただいたURLからさきほど少額ながら募金しました。
      次、お金を拾った時は募金にも回したいですね。

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