Weekly Ochiai「働く女性をアップデートせよ」を視て思ったこと ~大衆メディアが押し付ける価値観とロードマップ~


2019年2月6日(水)のWeekly Ochiai「働く女性をアップデートせよ」の中で,
観客席に座っていた方が挙げていた「ゼクシィの罪」「ダサいパンプス」というキーワードが印象的でした.

この2つについて考察したいと思います.

ゼクシィの罪

観客の方(看護師)「さっきのキラキラ家庭とかとも繋がると思うんですけども, ゼクシィがすごい可愛い女の子とイケメンの男の人をなんか『メッチャハッピーです!』みたいな感じのイメージに結構縛られてる, あれが幸せであるみたいなのは結構あるなと.」

石山アンジュさん(元リクルート)「この概念をぶち壊したいですね. 私は結婚しなくていいと思ってるんで.」

 

ダサいパンプス

観客の方(靴メーカー)「ここにいる方はみんなオシャレだと思うんですけども, 就職活動とかに入ると一気に高さと幅しか選べないようなパンプスにパーっと履き替えて, リクルートスーツを着て, やっぱりそういうふうによく見られたいみたいな, 目立ちたくないような感じで就職活動していくのが不思議に思いますね. 靴を売っていても『これ会社に履いていけますかね?』みたいな. そこ気にするんだみたいな. みんな自分の好きな恰好をして, 自分が機嫌よく仕事できるようになっていったらいいなとずっと思っています. 」

 

同調圧力ではなくロードマップを

ここからは私の主張です.

二つの例に共通するのは, 大衆メディアが押し付ける理想像によって, 同調圧力が形成されているという点です. この同調圧力は人々の思考を停滞させ, 多様性を損ねます. 何より自由に働きたいと思っている人にとっては非常に過ごしづらい世の中になります. かといって, 大衆メディアが理想像を提示するのを完全否定するのも違うと思います. 大衆メディアは理想像を提示していますが, これはあくまで「どうしたらいいのか分からない人」に向けて道標を提示しているのだと考えればよいのではないでしょうか. 「就活に何を着ていけば分からない人」に向けては「スーツを着ていけば無難だよ」と教えてあげて, 「婚活や結婚準備をどうすればいいのか分からない人」に向けては「『ゼクシィ縁結び』で婚活して, 結婚準備はゼクシィのマニュアル通り〇百万円使ったらいいんだよ」と教えてくれている訳です. この理想像の提示は, 「何をすればいいのか分からない人」「自分の行動にリスクを負いたくない人」「自分で考えた行動に責任を持ちたくない人」「思考が停止している人」にとっては非常にありがたい話です. 言われた通りにやれば, 無難に世の中に溶け込めるのですから. しかし, もっと主体的に動きたい人も一定数います. 自分で考えて, 自分の行動の最適解を見出して, 自分の行動に責任を持ち, 自分の将来ビジョンを思い描けるような人です. その人達は, 自分の生き方をしたい訳ですから, 同調圧力をかけるなんてもってのほかです. 

大事なのは, 「何をすればいいのか分からない人」には, 大衆メディアがロードマップを示してあげて, 自分で考えて行動したい人には, 大衆メディアは一切口出しせずに, 周りの人間も同調圧力をかけずに多様性を肯定するということを徹底してほしいと思います.

まぁ, Recruitも理想像を押し付けないと儲からないので難しいのかもしれませんけどね.

 


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