ゼロ・グラビティ


ゼロ・グラビティを観てみましたが、とにかく無重力にフォーカスした映画でした。人間ドラマやアクション、映像美なども見どころではありますが、無重力感を最大限に際立たせていると感じました。

その中で、2つほど突っ込みどころがあったので、書き留めておきます。

1つ目は、スペースシャトルからISSへ移動してきて、パラシュートのワイヤーが脚に引っ掛かったライアンが、ロープで繋がっているマットを辛うじて引き留めているシーンです。先ほどまで高速でISSにぶつかったりしながら飛び回っていた二人が、このシーンのように静止に至るのは不自然です。ワイヤーとロープが伸び切った時点で、バンジージャンプの最下点さながらに、ISSの方へと引き戻されていくはずです。

2つ目は、最後にライアンが地上に帰還して陸地で立ち上がるシーンです。1.0Gを表現したかったのでしょうが、宇宙から帰ってきてすぐに立ち上がるというのは無理があります。宇宙に滞在している宇宙飛行士は何もしなければ無重力環境で筋力が急速に衰えてしまうため、毎日トレーニングを行っていますが、それでも、帰還直後は車椅子での移動を余儀なくされます。宇宙滞在期間が1日とかそのレベルであれば、この演出も現実味を帯びては来るのですが、そうでなければあまり現実的ではなさそうです。

突っ込みどころはありますが、こういうことを気にしなければ(気にしたとしても)、大いに楽しめる映画だと思います。宇宙好きの人はぜひ。


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