概要
2019年現在の自動運転技術についてまとめた一冊。
第1章の自動運転の概要に始まり、第2章で自動運転システムの歴史、第3章で自動運転のための技術、第4章で自動運転システムの実例、第5章で自動運転の課題をまとめています。
内容的には一般人向けというよりは、ある程度工学のバックグラウンドがある人向けという感じです(特に第3章はセンシング、通信、制御、AIについて少し専門的な話もしているので、専門外の人は理解できない可能性もあります)
図解(白黒)は多めで、4ページ当たり4つくらい図があります。
この本を読んで分かることの例
①レベル0~レベル5までの自動運転レベルの定義
細かく分かりやすく定義が書かれています。
②第1期~第5期までの自動運転技術の歴史
1950年代から2019年までの歴史が書かれています。
③自動運転技術における技術的・非技術的課題
15を超える種類の課題について書かれています。
印象に残った箇所
①レベル0~レベル5までの自動運転レベルの定義
今まで、何となくニュースで聞いていましたが、ようやく正しく理解しました。
②自動運転における「認知・判断・操作」
教習所で散々言われてきた「認知・判断・操作」ですが、自動運転もこの流れに沿って構成され、それぞれのフェーズにたくさんの要素技術が用いられていることが分かりました。
③実験評価の課題
「完全自動運転によって事故は減少する」が事実であったとしても、それを証明するのは難しいことに初めて気づきました。
おすすめの人
①クルマ好きの人
クルマ好きで自動運転に興味を持っている方はぜひ読んでみてください。第3章以外は誰でも読めます。
②センシング、通信、制御、AIのいずれかが専門分野の人
自分の専門分野が自動運転にどのように関わっているのかがざっくり分かります。
③将来自動運転技術に携わりたい高校生、大学生
自動運転技術を勉強する入門書にもなると思います。本当に自動運転技術に携わりたければ、これを読んで進む専門分野を決めるのもありだと思います。